な、なにーーー!?


まとわりつくような
嫌な感覚が私を襲った。


な、なんなのこれ……


最近、人が多い学校にも幽霊が出始めた
とは思ってたけど……


まさか、教室まで!?


嫌な感覚は私の席ーー。


その横の窓からだ。


冗談でしょっ!?


こんな状態で授業なんて受けられない
じゃんーー。


前まで幽霊は放課後や
休み時間1人で購買に行っている時など


“一人でいる時”だったのに。


教室の扉を閉める。


ムリ、ここにいるのはムリ。


でも、どこに行けばーー。




「ふぅ……」


迷いに迷った私が
やって来たのは屋上である。


いや、他に思いつかないし…。


授業、もう始まってるかなーー。
…始まってるよね。


それにしてもサボりなんて初めて…。


なんてぐるぐる考えながら
屋上のど真ん中に寝っ転がる。


それにしても、ここ居心地いいな。


このまま、寝ちゃいそ………


バタッ!


うとうとしかけた私は、この音で飛び起きた。


「ひゃっ!?」



突然屋上のドアが開いた!?


まさか、こんなところにまで幽霊!?


「魔、宮?」


……はい?


私の前に姿を見せたのは
予想外の人だった。


「橘!?」


「呼び捨てかよ」


ふはっと私の言葉に笑う彼。


……こいつ、笑えるんだ。


クールなイメージだったんだけど。


やっぱ、なんか変な人。


おっと!


つられて笑うところだった。


私は、そんな明るい人じゃないのに。


「何の、用?」


「……サボリ」


冷たく聞いた私に堂々とサボリ宣言。


「……あっ!?」


突然大声を上げる私。


そうだ、そうだよ。


今になって、ひとつの疑問が湧いた。