「やめなさい。」

「何を?」

少女は、当たり前のように答えた。

そして、スマートフォンに目線を戻した。

はぁ、と、母は溜息をついた。

知っている。

自分の娘は、クラスメイトを、虐めている事を。

……………

美雀。
紫乃。

忘れもしない。

自分が学生だった頃、虐められていた少女達。