ただ、守りたい命だったから

かなり力強いけれど、黙って叩かれたまま。

慈季はニコニコ笑ってて、これで許してやるぞって言ってるみたい。

なんだか気が抜けちゃった。

『慈季、おしおきしてるの?』

「あいっ!」

…返事が返ってきました。

『パパを許してあげるの?』

「あいっ!」

すかさず頷く慈季。

偶然にしてはすごいわ。

「慈季、許してくれるのか?」

涙でグッチャグチャの薺の顔を、こんどはペチペチ叩き出した。

『慈季の方が大人ね。』と、私。

「器のでかい男になるな!」と、櫂琉。

そしてそのまま続けて。

「でも、ペナルティは受けてもらうから。薺くん、1ヶ月家に立ち入り禁止ね!簡単に許してもらおうなんて、思わないでね?」

「1ヶ月…!会いに来るのも駄目?」

「駄目だよ。ちょっとは罰を受けてもらわないと。ちなみに二度目はないよ?即離婚な。」

櫂琉の厳しい言葉に、ガックリ落ち込んで。

「1ヶ月でいいの?いっそ一年にしたら?」

薺母の爆弾発言に、慌てて1ヶ月でっと納得した薺。

そうね、二度目はもうないわ。

次は絶対許しません。

『信用取り戻すのはマイナスからのスタートだから。頑張ってね。』

妻からの釘指しもきちんとしておくことにします。

end