【また、独りぼっちだね】 心が嗤った。 いや、違うよ。 僕は、独りじゃない。 僕は、銀色に輝く鋭利な金属を手に取った。 だって、僕は。 「君を愛しているから」 鋭利な刃物が、僕の芯を貫いた。 揺れる体。 熱い。 熱い。 動脈が脈打って、君の赤と混じり合う。 薄れてゆく、意識の中で君の笑い声が聞こえた。 【愛されたかった?】 ────ああ。 愛されたかったよ。