それからずっと、話しかけてこなくなった。

いつものように家に帰った。

戸を開けた瞬間、黒い影が足元を通りすぎた。

「えっ!!って、ミー!待ちなさい!!」

飼い猫のミーが逃げてしまった。

「もう、最悪…。」

私はミーが心配になって、探しに行った。

「ミー?…ミー?」

近所を1時間近く探しているが、一向に見つからない。

日も暮れてきて、途方に暮れていると、

「あれー!?榊さんじゃん!何してんの?」

一番会いたくないヤツに会ってしまった。