それでも歯車は回っていく2 〜王国滅亡編・上〜

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回想 sideトウロー



『決まったか?……というより、その顔はもう聞くまでもないな。』



決意した奴っていうのは、目を見るだけでわかる。



『私は、第一王女(仮)になら、ならせてもらいます!』



(仮)!?真剣に見つめるその瞳は、冗談も冷やかしもない。



『わかった。明日の会議は、そのように伝えておこう。』



ソラとライアンに言うとしよう。あの二人が聞いたらどんな顔をするんだろうな。面白そうだ。



『それと、ファレリア様は必ず戻ります。戻って来たら、また第一王女にして下さい。』



ッ!?正直私自身が、信じきれていなかった可能性。父が娘を、娘たちを信じてやれなくてどうする。



『ああ、任せておきなさい。』



守ると決めたのだ。ファライアにも誓ったのだ。



ファレリアもフィルも、大切な私たちの子どもなのだから。