それでも歯車は回っていく2 〜王国滅亡編・上〜

どんどん自分を責めるリリーさん。



「もう……十分です。私のことは、私でケリをつけなきゃいけません。」



気づけばそう、口走っていた。



「フィーネちゃん?」



顔に?マークを浮かべるリリーさん。それでも私は話を続けた。



「正直、今の私には何が正しかったのか、何が間違っていたのか、分かりません。

ただ、一つだけ言えるのは、その日のリリーさんがいてくれたから、今の私がいる。

アレクシアの名を背負った私がいて、再びクラフィネイトの名も背負った私がいる。

だから、リリーさんは、そんなに自分を責める必要(こと)はありませんよ。」



リリーさんからは、何かが切れたように、一瞬こらえても、溜めきれなくなった涙。口元を抑える手にも、その雫は流れていった。



「相談して、救われたのは私だったのかもしれないわね。」



ごめんなさいと言わんばかりに、止まることの知らない涙はずっと流れ続けていた。



「けど、その話を聞いて、私も決心しました。

どんな私でも、受け入れてくれる人の存在を、もう一度感じることができたから。」