それでも歯車は回っていく2 〜王国滅亡編・上〜

けど、気付いた時にはもう、私は起き上がってその服の裾を掴んでいた。



「あのっ……話……。」



すると優しく微笑んで、再び椅子に座った。



「聞くわよ。侯爵夫人って、思いの外暇なの。」



その顔は、ファライア様と……お母様と重なって見えた。



「じゃあ、質問なんですけど、私がフィル王女だって、いつから知ってましたか?」



質問することがわかっていた表情だけど、膝の上の手は、強く握られていた。



「私がそうだと知ったのは、ゲキから来た手紙が来た時。

きっかけは、ゲキが気になるほどの女の子というのが気になって、概念に術式をかけたこと。

そしてまず、フィーネちゃん(あなた)を知ったの。」



リリーさんは、幻影や読解の術式以上に勘も優れていた。



いや、そんなことはとうに気づいていた。だって、ゲキとザンの母親なのだから。



あの脳筋のルドガーさんから、思考まで優れた子供が生まれるわけがない。だとすれば、可能性は、リリーさんしかない。