それでも歯車は回っていく2 〜王国滅亡編・上〜

「ゲキ・アレクシアです。」



「ああ…そうか、入れ。」



失礼しますという声とともに、ゲキが入って来た。


「せっかくの休日を返上させる形ですまないな。

だが今回、お前を呼んだのは他でもない。フィーネの夫になったということを理解してもらう為だ。」



入って歩いているうちに国王が言ったが、本来はそんなことはありえない。



それだけ焦っているということなのか、他に理由があるのか…。



「休日でも、彼女のためならすぐに駆けつけますよ。」


笑う横顔に一瞬見とれていて、その瞬間、国王を見るととっさに口が動いた。



「何を言っているのですか?彼には関係のないことです。」



フィーネが言っても聞く耳を持たなかった。



しかしゲキはわかっていたような顔だった。