それでも歯車は回っていく2 〜王国滅亡編・上〜

「私の経歴は、孤児院育ちの孤児。

その職員に憧れ一年職に就き、ひょんな事から先代第一国王に認められ軍に入る。

ファライア様無きラナフレムの指揮官として才能を開花し、寿命で亡くなった第一国王を息子が引き継ぐ時に空いた第二枠になった。

間違いはないね?」



ブランさんは、ゆっくりと首を縦に振った。



「孤児といえば身元はそう探られないし、子供を戦場近くに置いて救ったふりをすれば、軍でもなんでも入れてもらえた。

あとは頭をすこしだけ使えば第二国王さ。」



そんなに苦労するほどのことでもなかったよ。そう付け加えると、さっきまで穏やかで、優しかったブランさんが静かに怒った。



「君は、やさしい人だと思っていた。

貴族じゃないからこそ、国民の気持ちを私より理解し、辛い日々を送ったであろう孤児院育ちだからこそ、人の意表をつくような戦術が立てられるのだと、そう思っていたのに…。」



けれど、それさえも笑って話した。



「ああ、同胞には優しいさ。

差別されたからこそその気持ちがわかるし、そんな日々だったからこそ、常に他者の視線を観察し、頭を使った。」