それでも歯車は回っていく2 〜王国滅亡編・上〜

焦りすぎて、アレクシアの名前を出しそうだった。国民への正式な発表があるまでは、こういった公務でない限りはまだアレクシアの名を名乗ってくださいとのこと。



「初めまして…かな?君の中で初めましてならそうしておこう。」



結構サバサバしていそうだったけど、少し変わったお方らしい。



「それよりフォーゼス、何の準備にどれほどの時間をかけていたんだい?ずっと篭っているから、秘書やメイドが心配していたよ。」



「まあ、色々だよね?」



顔は笑っているけど、二人の視線はバチバチと音を立てていた。



「それより、今日の議題って何かな?」



何事もなかったかのように、フォーゼスさんは話を進めた。



「大分話が逸れていたようで申し訳ない。正確には、よう精の方から出た案なんだけどね。

ヴィルをどう対処するか。」



その一言で、お姉様は一瞬動揺したようにも見えた。自分の中にそのヴィルがいて、それを対処ということは、もしかしたらということもある。



「ブランが言ってくれたように、あたしたちよう精は困ってるのよねぇ。あたしたちが行く先々で森が枯れてしまうから。

それも黒く、暗く……。」