「総合参謀本部っていうのは、殲滅隊も含まれているって。総合なんだし。

殲滅隊、治癒隊、戦略部の主に三つを束ねているのが、総合参謀本部ってわけ。

総参副会長っていうのは、各隊のトップがやってて、でもって俺は殲滅隊トップの父の下、殲滅隊の見習いしてるってわけよ。」



全く、勘弁してほしいよな相変わらず……と少し愚痴をこぼしていた。



「あと半年もしたら世代交代とも言われていますからね。一層カイラには頑張っていただかないと。」



寂しいとは言っていたものの、嬉しそうな顔で言うお姉様に、安心感を持っていた私がいた。



「もちろんフィーにもね。特攻隊のフィーネさん。」



ファレリア様は、私の頭を少しだけ背伸びして撫でた。



なんでかな。私をここまで成長させてくれたこの人は、やっぱり私の憧れだって実感させられた。



「ではでは、俺はこれで失礼するよ。また明日、我が妹よ!そして、ファレリア。」



バタン!!



すごい勢いで扉が閉まった。つまり、出た瞬間、扉が閉まり切るのを確認しないで風属性で加速した証拠だ。けどやっぱり、お姉様は幸せそうな顔をしていた。そして



「さてと、もうひと頑張りしようかしらね!!」



そう言って肩を回しながら、椅子に座った。


つまり、用事は済んだと言うことで、仕事に励もうとしているその姿に感化された私は、その部屋を後にすることにした。



「では、私は明日の準備をします。また明日、お姉様。」



「えっ、ええ。また明日、フィー。」



笑いかけてくれたこの人に、小さく手を振って扉から出た。