「フィー、ネ?」



何を言われているのかがわかっていない様子の水色髪の少女。



「違うわよ。あなたの名前はフィーねって言ったの。つまりはフィーよ。」



嫌な顔をしないで優しく言う桜色の髪の上品な少女。



「フィー、ヨ?」



やれやれと、けど少し嬉しそうにした仕草からこれが何度も繰り返されていることは間違いなさそうだった。



「また来てくださったのね。アスレイさん。」



「あっ、こんにちはユキナさん。」



ユキナ・アルマイラ。長い手足に白い肌。今のファレリア様くらいで風になびく白い髪。



忘れもしない、大切だった人。



忘れられない、私の罪。



そうかこれは、私(フィーネ)の記憶。