それでも歯車は回っていく2 〜王国滅亡編・上〜

「いい雰囲気のところすみませんが、わたしの前で見せつけるようにいちゃつかないようにお願いしたいですね。

今月からカイラが国軍殲滅隊本部長見習いのために、以前からなかなか会えなかったのが、滅多に会えなくなってしまったのですから。」



どこか不機嫌そうな顔をしたファレリア様を見て、さっきより冷静さを取り戻したと思う。



「なんか、俺もフィーちゃんも初耳のことが多くないですか、義姉(おねえ)さん?」



イラついているのか苦笑いしているのか。中間くらいの表情でそう聞いていた。



「ええまあ、そうなんですけど、あまり詮索しないでください。誰だってできるだけ秘密にしておきたいの一つや二つありますから。あなたたち二人もそうであるように。」



反省したような、なだめるような、なんともいえない言い方に、私もゲキも何も言えなかった。だから、何か別の話題を振ろうと頭をひねって、やっとの思いで絞り出した。



「って言うか、カイラさんがお姉様の夫になったということは、私の義兄 になったわけで、私の義兄になったと言うことは、夫のゲキの義兄にもなるんですよね?」



要するに、私の義兄はカイラさん、ゲキの義兄もカイラさんってこと。



「ええ、形式上はそうなりますよね。第一王子の座もカイラですし、次期国王もカイラです。」



「あはははは……。」



ゲキはその言葉に、苦虫を噛み潰した顔をしていた。



「しかし、カイラはカイラにしか見えないと思うので、義兄などあまり考えなくていいですよ。

何せ、あのチャラそうで、不真面目そうで、槍バカな…。」



「誰がチャラそうで不真面目そうでやりバカですかね?ファ・レ・リ・ア・さ・ま!!」