それでも歯車は回っていく2 〜王国滅亡編・上〜

「あなた方は、ヴィーナスの方ですよね?なぜ我々の方を助けに…。」



困惑するラナフレム兵士の人たちに、隊長は私たちを見つめた。



「助っ人参上ってね。フィーさんに頼まれたので。」



それに気づいたザン先輩は長さの違う二本を消し、



「先輩のお願い事を、断る理由は一つもありませんから!」



つられた私は杖を地面について、



「ってわけ。はい、一件落着。見たかクソ兄貴!!」



ナル先輩は、地面のくぼみ(クレーター)のど真ん中に立って片手を築き上げて、



「はぁ。兵士戦より余裕じゃないですかみんな。」



フレア先輩は、メガネを押し上げた。



「学生さん…我々も、まだまだのようだ。」



そう言って、私たちに一礼するラナフレムの兵士の方々。



「ホッホ。そこまでかしこまる事はあるまい。」



そう言うと、若々しかった姿は元の老人の姿に変わって行った。



「そういえば、あなた様の術式。属性も分からなかったのですが、よければお教え…。」



「臣下の忠誠じゃよ。ほら?若返って当時の実力のまま戦えるっていう。昔から、武術と5属性の扱いができておったからのう。伊達に特攻隊隊長もやっておらん。」



「まさか!あ、あなた様が…兵隊兵器、鉄血の───。」



「あー、それ以降は言わんでくれるか?こんな老いぼれのことより、彼らを褒めてやってくれ。」



勝利の余韻に浸る私たちには、その後の言葉は聞こえていなかった。



「これから生まれる、未曾有の世界を生きていく、若き優者たちを。のう?」