それでも歯車は回っていく2 〜王国滅亡編・上〜

「ん〜?あー!新しい人間!しかも四匹!!こいつも良いけど、あいつらでも楽しそ…。」



「別のことに気を取られている場合かな?」



あの、特攻隊隊長と呼ばれるだけあって、悪魔相手に優勢だった。



「今、ラナフレムの兵士に事情を聞いてきた。ついさっきラナフレムの国王様が悪魔の王の元へ向かったらしい。で、ここは自分たちに任されたって。」



ザン先輩、さすが!!やることが違った。



「で、何すれば良いの?下手したら俺ら邪魔じゃない?」



そう言いつつもナル先輩、それをちゃっかり詠唱文にしていた。



「最上級術式、重力操作・加重(ヘヴィー・グラヴィティ)+軽減(ライト)」



前よりも格段に術式の扱いが上手くなっている。敵二人に正確に術式をかける一方、隊長の飛行術式の補助もしている。



「ほお?少しはやるようだのう。アスカの坊主。」



「なっ!兄さん!!」



「踏ん張れ!」



「踏ん張らせるわけないだろ!!フレア!!ザン!!」



「全く、先輩をつけなよ。後輩のカイくん!暗刃、乱舞!!」



フレア先輩の暗刃乱舞が鎖と鞭の軌道を逸らし、無害に抑えた。そして、



「あたぼうでしょ?ナル!!我が斬撃、一閃のごとく。風刃、雷刀。」



フレア先輩が逸らしたその軌道は全て、ザン先輩の風刃の元へ。



「マナちゃん!詠唱を!!」



「あっ!はい!!」



あっけにとられていた私は、フレア先輩の一言で我に返り、有罪の準備をした。



結局攻防は、10分ちょっとで終わった。



勝利の9割は、明らかに隊長のおかげ。只、最後のトドメはフレア先輩の的確な指示のおかげだった。それは後で、隊長も褒めてくださった事だった。