それから数日後。



「見て見てお兄ちゃん!!」



マナもすっかり元気になっていた。



「マウ、学校に行かなくてよかったの?」



それもあって母親は、そう聞くことが多くなった。



「うん、今は、ここにいたいと思ってる。」



「そう、あなたが決めたことなら、お母さん反対はしないわ。」



学園では、前後期の中間期末計4回の学年テスト中2回以上1位を取れれば、数ヶ月の公欠が許可される。


学園上位クラスの授業はハイスピードで、使ったら最後、追いつけなくなるのは一目瞭然。だから、そう滅多に使う人がいないけど、1年生の前期2回とも1位だったからこうして公欠で帰宅している。



「自分は、どうしたら変われますか?」



「んー…口調から?とか?」



口調、か…。



「お兄ちゃん、お母さん!こっちこっち!」



大きな声で叫び、大きく手を振る妹。



「今行くわ。マウもいらっしゃい?」



優しく響く、母の声。



「はっ…は〜い。今いくよ〜。」



結局、復学したのは学年末テストの直前だった。