「どうなっている!!」



胸ぐらをつかむ勢いで門番の一人に怒鳴ると、父が家から出てきた。



「マウ。学園での成績は、テンから聞いている。それでこそ、わがクラン家の次期当主だ。」



この当時、僕はソラちんやライアンを押さえ、トップの成績を維持していた。



「はい。ありがとうございます。」



普段の行動は、報告してないんだ…。



「して、呼び戻したのは他でもない。ついてきなさい。」



靴の音だけが響く廊下。学園より小さいはずのこの家の廊下が、すごく長く感じた。



「ここだ。」



そう言って立ち止まった部屋は、他でもないマナの部屋。



「ラ、ラック!!」



ベッドの横では、母が涙を流していた。



「マ…ナ……。」



そのベッドには、青い顔で、眉間にしわを寄せる妹の姿。