「馬鹿かお前は!その才能を、無意味な人殺しに使ってどうする!?

まあ、絶対安全とはいえない世の中だからな。仕事でもない限り、絶対に殺しはダメだ。」



この人の言葉には、ちゃんと重みがあった。


流石、元特攻隊副隊長の名を持っているだけのことはある。



「んで?また俺らに仕事をよこしに来たんだろ?」



息抜きついでに外出許可が貰える国からの仕事。ほとんどコネだったけど、外に出られる貴重な機会。僕もライアンと同じでウキウキしていた。



「いや、今回は報告だけだ。」



「んだよ。報告なら無視…。」



「今すぐ自宅に向かいなさい。ラック君。マナちゃんが…。」



その先は、なんて言われたのか分からない。けど、気がついたときには、風属性で加速して、自宅にいた。