そのすぐ後で、
「私からも礼を言おう。捕まえてくれてありがとう。」
少し遅れて到着したこの人は今、私の頭を撫でた。
「いつも世話になってるねえ、警備兵のおじさん。」
話し方的に、兵士であることを鼻にかけていないタイプの、接しやすいおじさんなんだと思う。
「これが私のやりがいを感じる仕事でもあるんだよ。それに、ここの方が、ずっと世界が広く見える。」
「様になるねえおじさん、あんたみたいな人がいてくれれば、城下は安泰みたいなもんよ。そんじゃ、仕事に戻るよ。お嬢ちゃんたち、またおいで。今度はもう少しサービスしてあげるからさ。」
バチンとウィンクをすると、手を振って去って行った。
「そうだ、せっかくだし名前を聞いてもいいかな?」
こんなところへ抜け出したと家に知られたら…。そう考えると一瞬口を噤んでしまった。けど、すぐにウェイドが手を握ってくれた。
「ウェイド、ウェイド・ギールです。」
「ヴィオラ、ソルツァート。です。」
「そうかそうか、じゃあ、私も名を名乗ろうかな。」
ギールとソルツァートの名を聞いて驚かない一般人はすごいと思ったときだった。私たちは耳を疑った。
「トウロォー・レン・クラフィネイト。」
トウロォー…クラフィ…
「「ぇええええ!?!?!?!?」」
「しーっ。しぃーーーっ!!」
慌てて口元に人差し指をやった
「なに、そう構えないでくれ。今はただの警備兵のおじさんだ。こうして兵に紛れたりするのは、昔からの趣味の一環でね。」
「私からも礼を言おう。捕まえてくれてありがとう。」
少し遅れて到着したこの人は今、私の頭を撫でた。
「いつも世話になってるねえ、警備兵のおじさん。」
話し方的に、兵士であることを鼻にかけていないタイプの、接しやすいおじさんなんだと思う。
「これが私のやりがいを感じる仕事でもあるんだよ。それに、ここの方が、ずっと世界が広く見える。」
「様になるねえおじさん、あんたみたいな人がいてくれれば、城下は安泰みたいなもんよ。そんじゃ、仕事に戻るよ。お嬢ちゃんたち、またおいで。今度はもう少しサービスしてあげるからさ。」
バチンとウィンクをすると、手を振って去って行った。
「そうだ、せっかくだし名前を聞いてもいいかな?」
こんなところへ抜け出したと家に知られたら…。そう考えると一瞬口を噤んでしまった。けど、すぐにウェイドが手を握ってくれた。
「ウェイド、ウェイド・ギールです。」
「ヴィオラ、ソルツァート。です。」
「そうかそうか、じゃあ、私も名を名乗ろうかな。」
ギールとソルツァートの名を聞いて驚かない一般人はすごいと思ったときだった。私たちは耳を疑った。
「トウロォー・レン・クラフィネイト。」
トウロォー…クラフィ…
「「ぇええええ!?!?!?!?」」
「しーっ。しぃーーーっ!!」
慌てて口元に人差し指をやった
「なに、そう構えないでくれ。今はただの警備兵のおじさんだ。こうして兵に紛れたりするのは、昔からの趣味の一環でね。」

