それでも歯車は回っていく2 〜王国滅亡編・上〜

「ファレリアが来ねぇし、時間があるから俺からもう一つ。知ってたか?お前ら。シオンが妊娠してたって。」



・・・



「「はぁ!?」」



私とゲキは普段王接間で出す声の比じゃなかった。



「あっ、やっぱ初耳だよな。しかも、4か月。」



「呑気にそんなこと言ってる場合じゃないですよ!?それってつまり、戦争の時に、お腹に赤ちゃんがいたってことじゃないですか!?」



「落ち着け落ち着け!一旦離せ!俺が死ぬ!!」



「あっ。」



夢中になって胸倉を掴んで前後に揺らしていたみたい。気づいて離したとはいえ、お兄様が目の前で四つん這いになって、ゲホゲホやってる。



「んで?父親は誰なんだよ。あの人の結婚報告、俺らしらねぇけど?」



ゲキは肩を回しながら、一瞬目を鋭くした。



「わーったわーった、話すから。…はぁ、俺国王のはずなのに、めっちゃ尻に敷かれてるし…。」



「なんか言ったか?カイラ兄様?」



「言ってない言ってない!っていうかあいつ、結婚はしてねぇよ?婚約者はいるけど。」



兄様をやたら強調して言ったゲキに冷や汗をかきながら、早口に言った。



「それで、シオン先輩の婚約者とは誰なんですか?」



落ち着いたからか、ようやく王座について話した。



「フレアだよ。本人たち曰く、政略じゃなくて恋愛結婚だって言い張ってるけど。」



「はぁ!?あいつ学園で妊娠させたのか!?クズにもほどが…。」