それでも歯車は回っていく2 〜王国滅亡編・上〜

「中級術式、風達」



体を浮かせてから、席に座った。



「不思議なものですね。私の足は精霊回路が途中で切れて、でも他の場所と繋がっていて、おまけに術式も使用できる。」



『それは、過去己が器にしてきた人間すべてが通った道じゃ。主に見せた、キラエルさえも。』



私の中で、なんだか弱々しくなっていた。



「大丈夫。怖くないと言えば嘘になりますけど、それって水神様がちゃんといてくれるってことじゃないですか?実際、水神様が私の中にいなかったらできなかったことが沢山あるはずです。こんな代償に、私は負けませんよ。」



「(こんな代償、私は負けない。)」



『…』



「ん?どうかしましたか?」



『いや、キラエルも、そう言っておったなぁと…思っただけじゃ…グスン。』



鼻をすする音がした。もしかして、



「水神様、泣いてる?」



『な、泣いてなどおらんわ!』



まさかの水神様ってツンデレだった!?



「はははっ。神様も実際は人間みたい…あっ、精霊はみんな人間だったんでしたね。」



『ったく。そこまで口が動くなら、当分は大丈夫じゃのう?』



大丈夫、か…。自分でも言ったものの、ゲキがこの姿を見たらなんて言うんだろうか…。