それでも歯車は回っていく2 〜王国滅亡編・上〜

「隊、長…。どう、して……。」



さっきまで会っていたはずの隊長。



「さっき、部屋での会話を聞いてね。悪魔も倒し終わったし、バレていたらしいし。口封じですよ。」



「何の、口封じですか?」



私は、いつでも術式稼働が可能にした。恐らく、お姉様も。



「私が…。」



そう言って袖を捲り、腕の緑色の三角錐に触れた。そして、眩い光を放つと、私たちは、目を覆ってしまった。そして、目を開けると、



「僕が、よう精現当主、マエストロ・シンファニーである。ことなのですよぉ。」



15歳くらいの少年になったタクトさん。よう精は、スズさんやタリバンさんのように、子供の姿をしているという。



「予想、的中だったようね。フィー!」



「言われなくても!!精霊級術式、3つ同時起動(サード・ユーザ)援護頼みます、お姉様。」



これで、王家の者がお姉様の術式使用を許可したことになる。



「お姉さんを、舐めちゃだめよ。どんと来なさい!!」



それでも、タクトさんは一歩も動かなかった。



「初手、精霊力付与(ファースト・エンチャント)」



「精霊級術式、模倣・精霊力付与(コピー・エンチャント)」



二つも精霊力付与をかけた。しかも、精霊級で。



「二手目、精霊結界、精霊器崩壊(ジニー・ブレイク)」



これは、以前本で見つけた術式。精霊力吸収の元になった古代術式。その人の限界まで、精霊力を吸い取る。よう精当主といえど、吸い取られる先が直接水神なら、吸い取りきれるはず。



『せいぜい、キラエルの供物にしてやろうぞ。』



正確には、世界中の精霊力の源になっているキラエルの元へ。らしい。