それでも歯車は回っていく2 〜王国滅亡編・上〜

「そんなことなら、別にいいですよ。悪魔の死骸。正確には、悪魔が保持していた精霊力を、石状に固めたものです。」



私は咄嗟に、口元を押さえてしまった。



「つまり、私のこれはシラクスの作った術具に込められた精霊力から出てきたと?」



「ええ。ですが、体から直接出ないのなら、生前その術式も組み込んで作っていたくらいのことじゃ無いですかね?」



サラサラ答えているけど、私たちの通信術具が死んだ悪魔から作られているなんて、誰も考えなかったと思う。



「ああ、フィル様の石は、ユキナ・アルマイラから抽出しました。いやぁ他の人に使わせようとしても、石と相性が合わないのか、その人の色の染まらなくて。」



「待ってください。ユキナさんは、光になって消えたはず。死骸なんて…。」



「ええ。悪魔に限らず、精霊に死骸はありません。死ぬときは、物質そのものが消えるからです。が、その場の精霊力は一定時間その場に残ります。残った精霊力で、石を生成するのです。一日戦争で、フィーネさんが行ったようなモノですよ。」



ずっと、ユキナさんがいてくれた。その反面、よくもそんな非道なことができたものだと思った。そして、この人は、ユキナさんが死んだときから特攻隊にいることになる。



「その話はここで終わりにしましょう。











───フィー。」