それでも歯車は回っていく2 〜王国滅亡編・上〜

隊長に、許可を取りに行って数時間後。私は王女の正装で王接間にいた。



「休みはちゃんと取れたの?フィー。」



隣の席、王妃の席でお姉様が聞いてきた。



「ええ。まあ…。」



「何かしら?話していい内容なら教えてほしいわ。」



幸い、この場には私たち以外はまだいない。暇つぶしがてら、先の話をした。






……






「フィーが特攻隊隊長に。それは、姉としてとても嬉しいですよ。」



「ふふっ、そうですかね?」



素直に嬉しそうなお姉様を見るのは、私も嬉しくなる。



「でも、どうしてオウナさんのこと教えてくれなかったんですか?」



学園入学を勧めたのも、お姉様だったと今さっき知った。



「だって?フィーって一人の人に執着する癖があったから。私にしても、お母様にしても、ユキナさんにしても…。」




言われて反論できないのが、今の私の痛いところだ。