それでも歯車は回っていく2 〜王国滅亡編・上〜

「それで?私がこの隊の副隊長って?」



「ああ。おんなじ女の子だし、なにより男連中を黙らせられる貴重な人材だ。」



やれやれ。と首を振るオウナさん



「あの人、また無茶したんですか?」



「無茶というか?悪魔と一対一で…。」



「はぁ!?全く、何考えてるんですかあの人は…」



「いやいや、タクトくんと組んで…。」



「家に帰ったら、直接根掘り葉掘り聞くとします。」



なんか、ここまで殺気立つ姿は初めて見るかもしれない。



「さてと。」



そう言って咳払いをすると、オウナさんも座り直した。



「いつの時代も、正直者が得をする世の中だと、保証はせん。だが、不誠実な者が得はせんだろう。わしは、君たちのそういうところを買っている。頼んだぞい。」



「わかりました。喜んで引き受けます。が、それに加えて経験もあるタクトさんも、適任になるはず。どうして私なんですか?」



これほどまでの隊長の頼みを、聞かない理由はない。引き受けるけど、私は確認だけはしたかった。