それでも歯車は回っていく2 〜王国滅亡編・上〜

「この紙は?」



「特攻隊の、世代交代と言ってわかってくれるかのぅ?」



紙の一番上には、『国軍殲滅隊殲滅本部最前線特殊特攻班特攻隊隊長変更届』と書いてあった。こうやって見て改めて思ったけど、やっぱり名前長すぎだし漢字多すぎ(笑)



「コホンコホン。隊長の名前、フィーネ・アルマイラって…。」



「フィーネちゃんはフィーネちゃんじゃろ?最初の登録名のまま、アレクシアにも、クラフィネイトにも変更しておらんよ?」



「ありがとうございます!…ってあれ?副隊長も変えるんですか?」



今まで副隊長はタクトさんだったのに、私の名前の下に、新副隊長の名もあった。



「ああ、彼女は育児休暇中でなあ、今日から戻ると聞いてのお。隊長が女の子だから、この際変えようかと思ったのじゃよ。名前は…。」



「オウナ…ハーツ…。ま、さか…。」



いや、あり得ない。けど、特攻隊に入る実力で同姓同名なんて、あり得るのだろうか…。



「コンコンコン。」



響くノック音。



「ああ、噂をしたら来たかもしれんのう。入ってくれ!」