絶は精霊級のその上。各種精霊の中で絶対的な頂点の水神、火神、よう精当主、ヴィルの王、女王。各種の長に一つしか存在していない、つまり5種類しかない事実上伝説の術式。



ヴィルのそれは、どんな願いも叶えられる反面、其れ相応の代償が用意される。躊躇する素振りは見せていたが、きっと後退という選択をしないという絶対的な信頼から、言われたその瞬間にある程度の構築を始めていたらしい。



「完成した聖霊級術式(悪魔の宴)に勝てるなんて、甘い考えしてたらいけないのです!!」



それを合図に四方八方へ飛んでいく無数の黒い光。だけど全て、途中で何かによって弾かれた。



「んなっ!!」



弾かれたというよりは全て反射させて、 全て相殺させた。



『例え聖霊でも、頂点(トップ)に勝つ希望は、絶無!!』



シュラがそう言うと、ファライア様の両足と左手には赤色の、蛇が巻きつ いたような模様が入り、膝から崩れ落ちて、立ち上がることができなかった。自力で体を起こせなかった。それでも