それでも歯車は回っていく2 〜王国滅亡編・上〜

「フィルを犠牲にこの世を続けていくのか。

フィルを犠牲に、この世を終わらせるのか。

どちらにせよ、犠牲にしないなら核そのものが壊れて世界が終わる。っとまあ?それは、現代を生きる人間(きみたち)が決めるといい。」



言い切って満足そうなシラクスに、カイラが苦笑いした。



「悪りぃ。長すぎてわけわかんなくなったわ。誰か要約よろぉ。」



ざっくりサバサバしたカイラに答えたのはタクトだった。



「全くですよ。長ったらしく話をして。要は、誰かが魔法?か何かを生み出し、名称を術式に変えた。それが貴方の母上と父上。

そして?精霊は元は様々な人間。この世界は誰かが犠牲(かみ)になれば元の世界に元通り。

その犠牲は、現代全てにおいてトップクラスの人間現ライナ王女を差し出せと。」

サラサラと要約したタクトの言葉に、国のトップたちは言葉を失った。



「やっぱり、一番理解するのは君のようだね。指揮(タクト)。」



二人は、眉を細めて睨み合った。



「まあいいさ。順調に歯車は回っている。あっ、そうそう。いくつも追加情報をすまないが、まだ時間に余裕がありそうだから、私ヴィルの王の絶・聖霊級術式内容でも教えておこう。

簡潔に言うと、未来予知。だが、稀にその余地が外れることがある。それが、人間の持つ可能性だ。ファレリアを含め、人間ならその可能性を持っている。聖霊にはないが、人間には平等に与えられた才能さ。生かすも殺すも自分次第。

さて、そろそろ頃合いのはずだ。」



どうでもいいや。と言わんばかりに仰向けになると、彼らの後ろから足音が二つ聞こえてきてた。



「全員、気を抜くな。」



ライアンに言われるまでもなく、全員が臨戦態勢だった。



が、その心配は全く不要だった。