それでも歯車は回っていく2 〜王国滅亡編・上〜

絶・精霊級といえば、各精霊のトップだけが使えるような術式。


人の身で使用するということは、フィルやファレリア、ファライアのように、体内に精霊を宿す必要があると言うことだ。だがそれは同時に、精霊量そのものを奪われたり、自我や命までもを奪われかねない、危険を伴う。



「過去何度かタイミングはあった。最近だと、1番のベストは今は亡きファライア。体内に水神、火精、悪魔を保持していたから。だが、そのチャンスは全て同じ者によって阻まれてきた。

それが2代目であり現よう精当主、マエストロス。」



つまり、よう精が水精の国を襲った。それが意味するのは、よう精による聖霊としての完全な裏切り。



「待て、よう精はそこまで寿命は長くないはずだ。何故今でもまだ2代目となっている?」



火星や水精ならまだしも、悪魔やよう精はそうはいかない。



「それをいうなら、我々悪魔も王は初代だ。」



この場は、そういえばそうか!という顔と、やはり。という、顔だった。



「先の話に、悪魔が作り出したとする術式があると言ったね。その中に、誰かの命と引き換えに寿命を延ばす、悪魔最大の禁術があってね。もちろん、人にだって使える。私やシュラはそれで死を免れてきた。

どういう経路かよう精にも伝わってしまったらしい。まあ?彼の場合は、時代ごと、場所ごとにに名を変えているから、今の名前が何かは分からない。

それなりに目星はつけてあるが、確証ではないからね。」



その時、ブランが何か閃いた。