パリーン……。



「えッ?」



「直撃♪」



ゲキが氷双銃で、悪魔の羽の核を1発で撃ち抜いた。バラバラになってキラキラと消えていって、意識がなくなったと思ったら、頭から落ちていった。



「どうすんのフィーちゃん!!」



大丈夫。想定済み。そう心で唱えた。



「そのための、風刃だったから。

上級術式、風の祝福(ウィンド・ブレッシング)」」



風がゆっくりと、お姉様の身体を降下させた。それと共に、私たちもゆっくり降下した。



風刃としては消えてしまったけど、かなりの威力を持った二本の精霊力が一瞬で消え去るとは思えない。だから、その場に残っている精霊力を利用させてもらった。



そんな回りくどいことをしたのは、私の体内に精霊力があったら、ある分だけ使ってしまいそうだったから、例えるなら貯蓄のようなもの。



「行ってくればいいんじゃない?フィーちゃん。」



着地して、ぐったりとしたお姉様を見た私に、ゲキは迷いなく、そう言ってくれた。



「あっ、ありがとう。」



聖霊力の使いすぎか。はたまた精神力、集中力が尽きたのか。



『勝敗が決した。』



その事実以外、私の頭は真っ白だった。