それでも歯車は回っていく2 〜王国滅亡編・上〜

入れ替わった隙なのか?



「なっ……。」



「よし。」



本来なら躱されるような一撃目から、見事に当たっていた。



「ちっ……。」



地面に向かって投げ捨てると数秒後。



バァーン!!



空中で爆発した。



『強大なエネルギーを溜め込んだ風刃同士をぶつけて爆破を起こした。と、言ったところじゃのう。』



けど、油断はできなかった。



「私にはまだ、神具(コレ)らがあるもの!!」



さっき風刃を使ったこともあって、飛んでくるチャクラムは全て、短剣(ハーフムーン)で受け流さなければならなかった。



弾かれそうになる体が耐えるのに必死だけど、その中でも思考を止めない。止めちゃいけない。



『さてフィルよ、先の続きを教えてやろう。神具には二つの特徴がある。一つは、あれのように、特定の術式に連動して強化される。主の場合は、氷じゃ。』



氷、か…私の得意分野だ。



『二つ目。神具を壊す方法はある。』



えっ?