それでも歯車は回っていく2 〜王国滅亡編・上〜

「一週間ぶりだね?……おやぁ?一匹招待客じゃない奴がいるようだ?」



壊れて、緑の石。そう思ってポーチの中を握ると、一つだけ粉々になった気がした。そうこうしているうちに、二人はもう臨戦態勢だった。



「てめえが言ってんじゃねぇよ人外(ヴィル)」



「嫌だなぁ?せっかくの戦争(パーティー)が台無しになるじゃないか。」



戦闘を、戦争を、パーティー?



「ふざっけるのも、いい加減にしろォッ!!」



「フィ、フィーネさん?」



タクトさんが引きつってるけど、気にするもんか。



「人攫って皮肉を言って?

人殺して嘲笑って?

挙句それらをパーティーと括る気ですか?

そんなパーティーなら、何度だって私が、私たちがぶち壊してあげますよ!!」


そう言ったと同時に現れた存在。



「早いですね皆さん、予測時刻ぴったりに現れたであろうことを。」



お姉様を、乗っ取っているのかもしれない悪魔。



『これも我等の勝負じゃ。今日こそ決着させようぞ!!』



炎刀の先を向けて威嚇するのは、私。実際は私の中にいる水神様。



「冷静さを欠いたあなたに、私が負けるはずはないわ。」



シュラの、初めて見るんじゃないかと思うくらいあからさまな敵対意識。