「ところで、次期特攻隊長って……。」



「んなの、お前に決まってんだろ?フィーネ・アルマイラ。」



へぇ、初耳だった。私が次期特攻隊長さんに……



「はぁああああ!?!?」



いつ!?誰が!?そんなことを!?



「ああ、言い忘れていたんですけど、一昨日熱を出してこれないと言っていたので、仕方なくフィーネさんなしで次期特攻隊長決定会議を行いました。」



行いました♪じゃなくて!?



「わた……しが?特攻隊、隊長?王女も掛け持ちで?」



私がフィル様だったことはその日のうちに報告したから、特攻隊のみんなは知っていた。



「あ?んー、まあ、実力ってか?精霊量トップだし?」



銃弾の無限装填術式をかけながら言われた。けど、私の精霊量は多分、水神様のおかげ。

私の実力じゃ──ない。



「いいか?自分の実力じゃねぇとか思ったんだろうが、それを操れるのもまた実力だ。そんだけ馬鹿みてぇな精霊量があったとして、誰しもがそれを操れるわけじゃねぇ。

少なくともお前はその馬鹿でかい精霊量と言う名の暴馬を乗りこなしてる。今は、できねぇことを数えるな。できることだけ考えろ。」



これが、百銃の王のまっすぐな言葉……。



「ってことで……ッ!?来る!!伏せて二人ともっ!!」



タクトさんに押されるがまま、うつ伏せになっていた。