それでも歯車は回っていく2 〜王国滅亡編・上〜

「それと、人前でない時は素でいいですよ。疲れるだけですからね。それと、男性が王家に混ざると最初は戸惑うよね。ゲキさんの場合も、数年は当主を名乗る必要があるでしょう?」



ゲキが……当主?



「あのっ、当主って?」



「ああ、フィーちゃんにはまだ言ってなかったね。本来なら俺がアレクシアの次期当主ってことは知ってるよね?長男だし。」



「それは、まあ……。」



長男=家の顔とも言える現代において、長男=当主っていうのは当たり前。まあ、私はその長男を奪ってしまったわけだけど……。



「んで、王家のフィーちゃんと結婚して王族になったものの、せめて次男のザンが学園を卒業するまでは当主になれないから、俺はそれまでの2年間、アレクシアと、クラフィネイト両方の名を名乗る必要があるんだよ。」



「けど、私その話聞いたことないよ?いつの間に?」



今日この時まで、何も知らなかった。っていうか、ルドガーさんは死ぬまで当主をやるんだと勝手に思っていた。



「正式に継いだのは昨日かな?悪魔と戦争したら、騎士長の父さんはどうなるかわからないし。」



そうだった。ルドガーさんは、あれでも騎士長殿だった。確かに、私のお父様がああなった以上、誰がいつどうなるか、確実な未来は誰にもわからない。



「まあ、俺の家は死ぬまで父さんにやらせるけど、リクの家がそうだろ?現に今、アスカ家当主だし。」



「そうですね、アスカは代々学園を最初に卒業した者が、その時点で当主となるしきたりですから。」



へぇ、色々あるんだなぁ……。