それでも歯車は回っていく2 〜王国滅亡編・上〜

「んなの簡単だろ?──完璧な奴なんていないからだ。」



それには、さっきまでのどんちゃん騒ぎの雰囲気は消え去っていた。



「そんな理想的すぎる奴いたとして、逆に思うんじゃねぇの?自分は何をしたくてこの世に生まれたんだって。だからこそ、例えば、頭が良くて何でもできても体が弱かったり?

大抵のことはやれるけど、1位にはなれなかったり?

その場しのぎの生き方しかできないせいで、あとあと苦労したり?

形は違えど、何らかの形で欠点が現れるんだよ。」



そう言いながら、今度は国王でなくても貴族が使うとは思えない庶民的なコップを取り出した。



「フィーネ……と、言いたいところだがせっかくだ。リク、頼むわ。」



「はぁ、あなたと言う人は、まともなのかそうじゃないのか、よくわからないですよ。昔から。

初級術式、水の生成(ウォーター)」



詠唱文は会話程度でも発動可能な初級術式で、リクさんが水を創り出した。