それでも歯車は回っていく2 〜王国滅亡編・上〜

実際、まだお母様が生きていた時に一度倒れ、その時はお母様の精霊の力で一命を取り留めたんだとか。



「お気遣いありがとう御座います。ですが、私は今、国の研究員です。数年前とは数段レベルが違いますからね。」



「ならいいんだが、ぜってー無茶だけはするなよ。」



目を逸らさないカイラ兄様に、リクさんはクスッと笑った。



「頼もしくなりましたね。私も頼もしくなるので、大丈夫ですよ。」



「んで?届いてんだろ、例のやつ。」



そんな声が聞こえているかはわからないけど、兄様は王接間の王座を開けながら言った。



「届いてますよ。それを届けるついでに……って、人前でありながらそこから食事を取り出すん出すか!?」



「いいだろ?俺ら缶詰め状態で仕事してたんだから?それに今は四人しかいねぇし。ほらっ!フィル。」



モグモグとおにぎりを頬張りながら私に投げ渡されたのは、王座の座席を開けて取り出したカイラ兄様の好物、梅のおにぎりだった。



「じゃあ遠慮なく。」



「はぁ……どうして血は繋がっていないはずなのに、こうも似ているのでしょうね。」



「「ん?」」



やれやれとしているリクさんに、リスのような頬で振り返った私たち。



「大変そうですね、リクさん。」



そんなリクさんの肩を叩いて通り過ぎたゲキ。