それでも歯車は回っていく2 〜王国滅亡編・上〜

この声!?



「精霊術式、雷炎槍!!(らいえんランス)
合術、風雷+精霊力増幅!!(ザンダ・ウィンド・エンチャント)

はぁああああああっ!!!!」



「カイラさん!!」



「勇士(ヒーロー)は、遅れて登場するのが筋っしょ?けどまあ、俺だけじゃねぇんだわな、これが。国王手伝ってください!!」



「今やってる。精霊級術式、守護神の演舞」



「最上級術式、精霊力付与(エンチャント)」



激しい爆発音。門の前に立っているのは、カイラ兄様と、国王様、ユーマさんだった。



「カイラ兄さ「それはまだ言っちゃダメだろ?」



片膝をついている私の元へ風属性術式で加速して来て、髪をワシャワシャっとされたけど、ワシャワシャした当人は、嬉しそうに笑っていた。



「成る程、守護神トールの息子だったんだね。いやいや、彼に息子がいたとは聞いていたけど、まさかそんな出来損ないだったとは。」



それにいち早く言ったのは、カイラさん。