それでも歯車は回っていく2 〜王国滅亡編・上〜

氷炎刀を……素手で……。



「そんなにあの方が気に入らなかった?操ったとして、初戦は人間。悪魔の王には満足いかなかった?だとしても私は、あの人が帰ってくるって信じて待ってる。それは、面白い考え方なんかじゃない。

人間が、持つべくして持つ感情だッ!!」



剣を振るう速度を限界ギリギリまで引き上げた。



「にしても」



それでも倒せなくて、今度は地面に着地した。



「はぁ……はぁ……。」



「大分精霊力を消耗したんじゃないかな?」



呼吸一つ乱れない悪魔の王の言う通り、消耗している。



そもそも無詠唱は、かなりの精霊力を消費する。今までは限界とかはあんまり考えなかったし感じなかったけど、日に日に減りつつある今の私のそれでは、たった数回でも結構やばい。



どうあがいても、悪魔の王(この人)に対する勝算が無い──。



「君たちが崇める水精の神、水神様が体内にいながらその程度とは、まさか、使いこなせていない。なんてことはないよね?」



使いこなせない以前に、一定条件下じゃ無いと使えない……。



「……まあいいとしよう。どうやら、私の目的は果たせそうだからね。」