それでも歯車は回っていく2 〜王国滅亡編・上〜

「悪魔はやることが低レベルすぎるっ!!」



「ほらほらどうした?」



「はぁぁぁあああっ!!」



何度切り掛かっても、躱されるか受け流されて、一撃も当たらない。



「1つ聞こう。どうして君は、彼女を求める?」



再び壁に着地した私に、余裕の顔で聞いて来たシラクス。馬鹿正直に答えて、大丈夫。根拠のない自信が、私の頭を支配した。



「ずっとそばにいてくれたから。」



「それだけ?」



「記憶を失くすと知っていても、記憶を失くしても、記憶が戻っても、ギリギリまで私のそばにいてくれた恩人だから。

私を──愛してくれた人だから。」



そう言っているうちに、その思いが全身を駆け巡ったように、再び壁を蹴ってシュラに斬りかかった。



「君たち人間は、つくづく面白い考え方をするね。」