それでも歯車は回っていく2 〜王国滅亡編・上〜

「ゲキ……。」



「大丈夫。フィーちゃん。」



手を握ってもらったけど、それを優しく解いて、影から出た。



「やっと出てきた。久しぶりだね、三か国会議以来かな?

そして初めましてだよね?隣にいる君、フィーネ・アルマイラの夫だね?」



相変わらず人を弄ぶような言い方のシラクス。



「それでも間違っちゃいねぇが、俺のはあるんだよ。ゲキ・アレクシアっていう名前が。」



「うん、覚えた。けどもう忘れたよ。人間の人生なんて、私からしたら一瞬のことでね。」



「てんめぇ──」



「──落ち着いてゲキ。」



ゲキは頭がいい。実力も申し分ない。けど、冷静さを欠いて、怒りに任せた力では、本当の実力は出せないと、大切なあの人に言われたから。今度は、私が任せてっていう方になりたかった昔の私がいたのだから。