それでも歯車は回っていく2 〜王国滅亡編・上〜

「「結果としては何も変わらない」」



「勿論?風で吹き飛ばしても」



フレアくんが指示を出し、ザンが持つを切り刻んだ。



「圧縮して潰しても?」



ナルが術式で森の重力を重くして潰した。



「稲妻が落ちたとしても」



アリアちゃんが雷を落としながら説明に加わった。



「依然状況は変わりません。

このように、まず人間の仕業ではないことがわかります。では、マナなら?そもそも、神殺しとは悪魔の力を借りていると彼女は先の話し合いで言いました。

では、彼女の持つ闇属性に近い神殺しの術式を行ってみましょう。」



いつもはできるだけ光属性のような神殺しの術式を使っているけど、光や雷が弱点なら、逆に闇は得意なのでは?と少し期待をした。



そしてマナちゃんは、少しだけ靴の音を鳴らしながら、壇上、教卓の前に立った。



「祈ル。我望ハ(われのぞむは)、真(まこと)ヲ映シ。其の力、体現せよ。

中級術式、悪魔の祭り(ヴィル・フェスタ)。」



少し震えた声から、緊張しているのは明白。そのためか、ちゃんと詠唱をして術式を発動させた。



「「ッ!!」」



そしてその結果に、私たちは目を疑った。