───
──
「フィーちゃん!!」
「ゲ、ゲキ……。」
ゆっくり体を起こすと、ゲキは私の背中をさすっていた。
「ファレリア様…今のは一体……。」
王座からゆっくり歩いて来るファレリア様は、今まで見た中で一番、王女の風格があった。
「今のは、私が編み出したオリジナルの術式です。試作がてら運用させてもらいました。」
「幾ら王女でも、許されることとそうでないことがあります!!」
ゲキは、私を心配してそう叫んでいた。
「例え許されなくても、フィーのためならなんだってするわ。」
落ち着いたファレリア様に、ゲキはなんて思っているんだろう…。
「さて、これはフィー、あなたに聞くわ。
今のような辛い過去を思い出せる?あなたがあなたでいられなくなっても、後悔しない?」
私は、学生の時に自分じゃなくなることを考えたことがあった。けど、そんなのは全然平気。
ゲキが、隣で支えてくれるだろうから。だから、私は今、私にできることをしたい!
「後悔なんて、しないです。」
ゲキは目を見開き、ファレリア様は合格と言わんばかりに満足そうな顔をしていた。
「じゃあ今の続きを、さらに過去へ遡らせるわね。
古代術式、記憶の復元(メモリー・レストレイション)」
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「フィーちゃん!!」
「ゲ、ゲキ……。」
ゆっくり体を起こすと、ゲキは私の背中をさすっていた。
「ファレリア様…今のは一体……。」
王座からゆっくり歩いて来るファレリア様は、今まで見た中で一番、王女の風格があった。
「今のは、私が編み出したオリジナルの術式です。試作がてら運用させてもらいました。」
「幾ら王女でも、許されることとそうでないことがあります!!」
ゲキは、私を心配してそう叫んでいた。
「例え許されなくても、フィーのためならなんだってするわ。」
落ち着いたファレリア様に、ゲキはなんて思っているんだろう…。
「さて、これはフィー、あなたに聞くわ。
今のような辛い過去を思い出せる?あなたがあなたでいられなくなっても、後悔しない?」
私は、学生の時に自分じゃなくなることを考えたことがあった。けど、そんなのは全然平気。
ゲキが、隣で支えてくれるだろうから。だから、私は今、私にできることをしたい!
「後悔なんて、しないです。」
ゲキは目を見開き、ファレリア様は合格と言わんばかりに満足そうな顔をしていた。
「じゃあ今の続きを、さらに過去へ遡らせるわね。
古代術式、記憶の復元(メモリー・レストレイション)」

