それでも歯車は回っていく2 〜王国滅亡編・上〜

「えっと…昨年の卒業生のフィーネ・アルマイラ改め、フィーネ・アレクシアです。」



自分たちがつけていたのと同じ水色のリボンを見て、学園時代思い出に浸っていた。


出会いと…別れと……。



「この方は、3・4年生で生徒会長を務め4年間メンバーだったと同時に、精戦祭りでも4年間総合優勝を成し遂げ、現在は国軍殲滅隊殲滅本部最前線特殊特攻班特攻隊への入軍をした偉大な先輩です。」



噛まなかったのは兄がその隊にいるためで、その場で覚えたのではなく以前から知っていたのだろう。



マナに説明されているが、こうやって考えるとこの子も貴族(伯爵家令嬢)なんだなぁ、ちゃんとした先輩になったんだなぁと改めて実感したフィーネだった。



今年の1年生はTSの平均も含め各クラスの入学時測定平均値は、今の1〜4年生の中ではダントツで1位だったという。まあ、フィーネ、カイラ、ファレリアの代には到底敵わないが、ソルツァートの双子が引き上げ役になり、若い世代での派閥を着実に積み上げた結果だろう。



「1週間前から紙配ってたが、このクラスのトップ10人、今日はフィーネ先輩の特別授業だ。

場所は水精祭メイン会場にもなる第一格技場(コロシアム)。

拒否権は認めない。行くぞ。」



ザンの豹変ぶりは入学当初、出会った当時のゲキそっくりだった。



ザンが1年生を引き連れて行くということなので、立ち始めた一年生を見たマナは言った。



「余興がてらやりましょう先輩。」



フィル=フィーネの事実はまだ公には知らせていない為、万が一にも婚約へ反対する脅迫や、アルマイラを名乗っていたということで庶民、孤児、とか因縁をつけられないように、実力を見せつけておきなさいと昨日国王に言われていた。



「それじゃあ。」



マナがフィルの手を取ると、無詠唱で瞬間移動した。



教室は一瞬、物音まで消えた。