それでも歯車は回っていく1 〜ウェルティフル学園編〜

そんな感じに、教師の試験も難関だが、生徒の試験も超難関だ。



ウェルティフル学園なら階級など関係ないが、少なくとも入学時点で精霊量(精霊力)の値が600以上でないと門前払されるここは完全な実力主義を貫いている。



数値の基準は、例えば風属性ならば、

10で木の葉を飛ばし

100で果物、

500で積荷を運べる

ここまでが一般的なレベルで

1000以上となると木を動かし、

自身を風に乗せるのには12000ほどだが、

人を術者の思うままに動かすには30000が必要となる。



そんな具合に実力主義とはいえ、結果的には精霊量、異能の種類の殆どがに遺伝なため、どうしても貴族が8割以上を占めてしまう。



とはいえ、約2割も突然変異の庶民がいるのだ。



やはり階級など気にしてはいられない。



将来のヴィーナス国を担う若者を、親の地位で決めてはいけないという国の方針もある。