兄さんとフィーさんがいなくなったウェルティフル学園も、明日は入学式。今日は最終確認だけしてから、これからに備えてゆっくりすることになった。



会宮殿のロビーで一人迎えようとしている明日は、僕にとって沢山の新しいの幕開け。



「頑張れるかな?フィーさん、兄さん。」



三年前撮った写真に、そう語りかけていた。



「せーんぱい!何見てるんですか?」



「マナちゃん!?ああ、これは僕が合格発表の時の写真だよ。

にしても何でこんな時間に、マナちゃんは起きていたの?」



突然後ろから現れたことには驚いたけど、それ以上に明日が入学式で忙しいのに寝ていないことに驚いた。



それを言ったら僕もそうなんだけどね…。



「寝られなかったんです。何となく。」



やっぱりマナちゃんも、僕と似た感覚なのかもしれない。



「少し時間、あるかな?」



すると、僕が座っているソファーの隣に座って



「私でよければ、話を聞きますよ。」



そう言ってくれたから、その言葉に甘えることにした。