それでも歯車は回っていく1 〜ウェルティフル学園編〜

「まさか…そんなはずは…。」



フィーネが本の裏表紙に向かって精霊級の解除術式をかけた。



するとそこには、さっきまではなかった古代文字が現れた。



「ワレ、ヴィーナスノヒメ、カタリツガレリデアロウ。ナヲスフィアトイウ。
(我、ヴィーナスの姫、語り継がれるであろう。名をスフィアと言う。)」



ファレリアもここまでは読めた。



古代術式の記載の最初はどれも統一されていたからだ。



「この先は私には読めません。」



駄弁っていた3人にも不可能だった。



「コレニノコスノハケッカイセイレイシキダ。
(これに残すのは、結界精霊式だ)」