それでも歯車は回っていく1 〜ウェルティフル学園編〜

「ファレリア様!!」



王宮内の彼女の自室だった。



そしてファレリアはベッドに倒れこむようにしていた。



だが、本来ならあってはならないことだ。



普段なら本人の結界術式が張ってあり、他人の瞬間移動では立ち入ることはできない。



だが今フィーネとはいえ入れてしまったということはそれだけ結界が弱まっている証拠だった。



「じょ、上級術式、精霊力付与(エンチャント)!」



上級の精霊力付与ならば遠距離からでも効果を発揮する。



3年生の精戦祭りでゲキにやっていたのもこれと同じようなものだ。



すると意識は戻った。



「フィー?来ていたの?」



明らかに焦点はあっておらず、呼吸もおかしかった。



「そんなことよりなんて無茶をしたんですか!?」