それでも歯車は回っていく1 〜ウェルティフル学園編〜

「では参りましょう。」



ファレリアが、手を頰の横で合わせて笑顔で言った。



そうして歩いてたどり着いたのは



「今は使われていない部屋よ。」



そう言われた部屋だった。



「でも、ベッドも書斎も書物もあります。

まるで誰かが住んでいたような。」



シオンが聞きにくそうに聞いた。



「確かに使われていませんよ。今はね。」



「じゃあ昔は誰が?」



これはゲキだ。



「私の妹。といえばお分りいただけますか?」