「よく来てくれた。フィーネ・アルマイラ。」



彼女は今、王接間にいた。



応接間は誰もが使える客間のようなもので、王接間とはその名の通り王がいる部屋なのだ。



ちゃんと金で縁取りされたレッドカーペットも敷いてあり、数段上に王座、フィーネはその階段の手前で傅いている状態だ。



「顔を上げよ。」



まっすぐ見たフィーネに、国王ことトウロォーは言った。



「なに、今回呼んだのは他でもない。



お前の将来を聞きたくてな。」



その発言にフィーネは驚いた。



たとえ精戦祭り総合4連覇を達成したといってもたかが学生の、庶民の進路を聞くだけに王宮へ呼び出すなど。



まあ、驚いたのはあくまで過去の話、今はちゃんと国王陛下と話をしに来た。



こんなことになったのは先週のこと